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影の花

第25章 逆襲の下僕たち


「なるほどなあ……うっしゃ、もっかいやるぞ! そんで瑞! お前絶対ビンタするからな! マジで!」

「そ、そういう遊びじゃないでしょう? 私は規則に則ったまでですし……遊びはあくまでも健全にしましょうよ、私怨は抜きで」

「百合さんこれおもろいなあ! よっしゃあ、次はオレが殿様になるでえ」

わいわいと盛り上がる三人に、百合は両目を細める。

菖蒲が気まずそうな顔に変わる中、三人は楽しそうに箸を掴もうとする。

菖蒲は慌てて箸を摘んだ。

「殿様だ〜れだ!」

百合が号令をかけ、全員が一斉に箸を引き抜いた。

「は〜い! 殿様は俺ちゃんで〜す」

百合は口角をにんまりと上げ、楽しげに箸を振る。

「普段から殿様みたいな人が殿様にならはったでえ……」

「やべえな……これ、死人が出るんじゃねえの?」

夕顔と竜胆が顔を見合わせる中、百合は楽しそうに言葉を吐く。

「じゃあ〜、四番が二番にぃ、電気按摩〜」

「……俺は一番や」

「オレ三番」

戦々恐々としていた二人が安心する中、瑞が手を上げる。

「私、四番です」

「……おれ二番」

菖蒲はボソリと吐き、落ち着かない様子で足を組み替える。
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