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影の花

第20章 開花


「ン……!」

溢れた声に顔を赤らめる瑞に、夕顔は楽しげに目を細くする。

「そうそう、最初からそういう顔しろっつーの」

身を乗り出し、ゆっくりと手筒を根元に下ろす。

「あ、あぁ……っ」

瑞の下肢に力が入り、身体をひきつらせる。

上半身を捩り、甘い掠れ声を洩らした。

夕顔の喉が鳴る。

先端に指先をやり、滲んだ粘液を掬い取る。

手のひらに粘液が絡み、動かす度に淫猥な音を立てた。

「ふ……うッ」

「そんないいのかよ。糸引いてるぜ」

夕顔の手に絡め取られた切っ先はぬらぬらと濡れて光っていた。

掴むように手で包み込み、くちゅくちゅと先端を撫でつける。

「う……!」

夕顔は手首をなめらかに動かし、硬くなった竿全体に淫液を塗りつけた。

そのまま上下に扱き始める。

指先が括れを掠め、思わず腰が浮く。

瑞は頬を赤く染め、憂うような吐息を零す。

「く……う、あ」

「ほら、イけよ。お前、オレにこうされんのが好きなんだろ?」

夕顔は瑞のモノを根元から扱き上げるように手の律動を繰り返し、興奮した声色で囁いた。

瑞がうっすらと目を開くと、夕顔の前が張っているのが見える。

布地を押し上げているそれに手を伸ばし、手のひらで緩く包み込んだ。

指先からガチガチと張り詰めた硬い感触と熱が伝わる。
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