第12章 七変化
「あっあっ、そんなことッ……!」
夕顔は瑞を一瞥し、手のひらに吐出された塊に舌先を漬ける。
青臭い臭いに息を荒くしながら手を立て、見せつけるように、半透明の体液を舐め上げた。
瑞は言葉を失う。
夕顔は恍惚とした顔で目を細めた。
「んッはァ……んめえ……お前、オレらに遠慮して相当溜まってたんじゃねーの? お前のすっげぇ濃いぜ」
んあ、と口を開き、白濁液と唾液が絡んだ舌を見せる。
夕顔の口元からは上気した息が零れており、酷く扇情的な光景だった。
「ン……」
夕顔は見せつけるように嚥下し、浮き出た喉仏が上下に動く。
瑞の顔がみるみるうちに真っ赤になり、耳まで赤くなる。
夕顔は手先に付いた精液を綺麗に舐め取り、瑞を横目で見る。
「……これでおあいこな。てめぇの恥ずかしいとこ見て少し落ち着いたわ」
瑞は、もう何が何だかといった様子で頷く。
溜飲を下げた夕顔はすっと腰を上げ、
「これからちょくちょく抜きに来てやんよ、瑞」
去り際ににやっと笑った。