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ねぇ

第3章 逢坂くるみ(オウサカ クルミ)


「つきー!!」

いたいた!愛しのつきちゃん!中学校からの幼なじみ。社会人になった今でも仲がいいのはつきしかいない。
つきは今、大学生なんだけどね。地元の国立大学に現役合格!本当すごいよねぇ。私の友達だって信じらんない!

「くるみ。もしかして待った?」
「いーんや!ぜんぜん!!つきこそ電車賃張るのにいっつもこっち来てくれてありがとぉ〜」

大学生になってから一人暮らし始めたらしくて、つきは大学近辺に住んでるから、電車でいつもこっちまで来てくれる。社会人の私の方が金銭面で余裕あるし絶対に私がつきの方に行ったがいいんだけど都会怖くて行ききらん!って言ったら普通にいいよ、地元のが遊び慣れてるしっていう。ほんっとーーにいい子なの!

めちゃくちゃ美人だし背も高いし非の打ち所がない。
…絶対に誰にも渡したくない。

「よーし!じゃあいこ!カフェ行きたいなぁ」
「いいよ。いこーか。どこがいーかな」
「高校の時よく行ってたあそこにしよ!あーん会うの久しぶりだからほんとーーに嬉しぃ!!」
「そんなふうに言ってもらえると嬉しい。じゃあ行こ」

どこかふわふわした雰囲気なのに毅然としててかっこいい。堂々とした視線は絶対に大学内でも視線を集めてる。
…友達、たくさんできたのかな。
今まではあの手この手を使って男はもちろん寄り付かせなかったし、おんなじ幼なじみの未來は、ギリギリ許してたけど、変な虫が寄りつかないようずっと見てたの。でも、遠くにいっちゃったから…

「くるみ?」
「んん!え、なにー!?」
「いや、今日、未來、来れなかったの残念だなーって」

…そんな話題出さないでよ。
せっかくのデートなのに。

「おー懐かし〜」

つきが独り言のように呟いた。
カフェだ。よく3人でいったカフェ。

「ここのパンケーキすっごい美味しいよねぇ。知名度の低さが不思議なくらい」
「…あはは!そうだね!あー嬉しい!つきとカフェデートっ!」
「うん。自分も嬉しい。くるみとカフェデート」

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