【チェンソーマン】民間デビルハンターはヒロフミくんに愛される
第2章 これが私の戦い方
「……あ」
「どうかした?」
下駄箱に行き自分の靴を手に取ったところで、ふと重大な事に気がついた。
「……私、武器持って来てない」
吉田くんは一瞬きょとんとしたあと、ああ、という顔をする。
「刀だっけ?」
「そう刀!」
私は、戦う時に刀を使用している。
パワーアップしている時なら別に殴る蹴るでもいけるだろうけど、それで戦った事はあまりないから不安がある。
「苗字さん、家近い? ㅤ刀、取りに行こうぜ」
どうしようかと悩んでいる私を見て、吉田くんが提案してくれた。
「学校から十分くらいだけど……いいの?」
私としてはありがたいが、吉田くんはいいのだろうか。
そう思い聞いてみると、
「戦いやすい方がいいだろ?ㅤああ、あと、俺のカバン置かせてよ」
と返事が返ってきた。
「……行く」
「決まりだね」
吉田くんは優しいなぁ……。
人の温かみを感じてじーんとしていると、ふと吉田くんの言葉に、気になる部分がある事に気がついた。
『俺のカバン置かせてよ』
……もしかして。
「吉田くん、私の家までついてくるの?」