• テキストサイズ

【チェンソーマン】民間デビルハンターはヒロフミくんに愛される

第3章 隣同士の理科室


あの時間は長く感じたなぁ……。中学時代の一時を思い出していたが、そろそろ現実を見なくてはいけない。

私たちは実質ペアだ。二人のうちどちらかが採取をする事になる。

「ここは公平にじゃんけんで……」

一方的に押し付けるのは良くない事だ、という考え方から、私はじゃんけんの提案をした。

採取する姿を見られるのが恥ずかしいのであって、別に細胞を見られる分は問題ない。
自分が負けたとしても何とかなるさ! 見ないでって言えばいい!

こちらに向き合った吉田くんは無言でグーの手を作り、私の方に手を寄せてきた。じゃんけんをしてくれる、という事だろう。

「じゃーんけーん」

私はグー、吉田くんはチョキを出した。

あ、私勝った……。

中学時代とは違う結末、勝利へ導いてくれたグーに感謝する。

それと同時に、少し申し訳ない気持ちに襲われた。自分が『恥ずかしい』って思う事をしてもらうわけだからね。
こういう気持ちになるのは、人間らしいっちゃらしいのかもしれない。
/ 31ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp