【チェンソーマン】民間デビルハンターはヒロフミくんに愛される
第2章 これが私の戦い方
悪魔は傍にあった建物にも攻撃をしだした。
壁が壊れ、瓦礫となって落ちてくる。
下にいる人が危ない、と思った時、蛸の足が瓦礫を受け止めた。
その間に私は瓦礫の近くにいた人の避難誘導をする。
「……よし」
近くに人がいなくなってから、悪魔に向き直った。刀を構える。
私に気がついた悪魔は──空を飛んで、どこかへ行こうとしていた。
「えっ逃げた!?」
てっきり戦うものと思っていた私は、予想外の展開に面食らう。
バサバサと自前の羽で、ここから離れていく悪魔。私はポカンとしてしまった。
いや、こんな風にぼーっとしているわけにはいかない。
たとえ相手が逃げようと、私の……私たちのやるべき事は一つだ。
「どうする?」
吉田くんは私に問いかけた。
「……追いかける」
どうやって、という顔をする吉田くん。
私はそんな吉田くんを抱き抱え、
「三分後までに、あの悪魔に追いつく!あとついでに倒す!」
と叫び、地面を蹴りあげた。