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花虎の尾/[DC]松田陣平

第8章 正義




伊「親父が非番だったあの日まではな…」


と苛立っているかのような表情になりながら
その時の事を話してくれた…。



伊達班長はお父さんと2人でコンビニに入ったら
返り血を浴びた興奮した男が入店してきて
金を寄越せと暴れだしたこと



伊「相手は1人だったし、警察官の親父が何とかしてくれるって信じてた…


だが…実際は…」


伊「犯人に土下座をして懇願する、情けねぇ親父の姿だった…
何とか親父の本気を出させようと
犯人に僕のお父さんは警察官なんだぞ!っと向かって言ったが、
その言葉が火に油だったようで
男は親父の背中に向かって何度も何度も木刀を振り下ろしていた…」




伊「そうこうしているうちに
サイレンが聞こえてきて男はコンビニを出たが…
親父は1年間入院する事になり

そのまま警察官を辞めた…。」



伊「後から聞いたが、
その犯人は、縄張り抗争に負けた暴力団員が
逃亡金ほしさに起こした犯行で、


そのあとも何件も回ったらしい…」



ぐっと班長の拳に力が入る…。



伊「もっと親父が強くてあの男を捕まえていたら
他にも犠牲者は出さず
正義が遂行されていたってわけだ…」




それが…。伊達班長が思っていた正義…
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