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【OP】さよなら、My Dear

第5章 ドレスローザ


『ディアマンテ……ドンキホーテファミリーの幹部か? なら話は早い。今からする質問に答えろ!』
「あァ? 両腕拘束された状態で何言ってんだ」
小馬鹿にするような笑みを浮かべたディアマンテをマルーが睨み付ける。
『おい、お前。ドフラミンゴの弟"ロシナンテ"を知ってるか?』
「…………」
マルーがそう言った途端、ディアマンテは含み笑いを止めた。それは真顔だというのに、何故だか強い怒りの表情にすら見えた。
「てめェ、若を裏切ったクソ野郎の仲間か」
そう言うや否やディアマンテはすぐ傍の家屋の壁にマルーを叩きつける。身体のいくつかから、骨の砕ける音と肉が裂ける音がした。
『んぐゥゥッ……しゃオラァァァ!!』
瞬間、痛みを掻き消すように骨も肉もアメーバ化させ壁を蹴る。
狙うはディアマンテの口腔内。そこに身体の一部分でも飛び込み増殖し、気管支を完全に塞いで窒息死させるつもりだ。
「チッ。能力者か」
即座にマルーの両手を離したディアマンテは己のマントを盾のように構えた。
マントで防ぎきれるものか! マルーはマントを突っ切って顔面にダイヴしようとしたが、次の一瞬でアメーバの身体が辺りに飛び散った。
『……?!』
マントが尋常じゃなく硬い。どう考えても布のそれではない。
混乱しながら垂れ落ちたマルーは子電伝虫を体内にしまい込みながらディアマンテから距離を取った。
『何の能力だ?』
「敵に手の内明かしてどうすんだ。せいぜい考えながら戦いな。おれもお前の能力予想するからよォ」
人通りのない狭くて暗い路地に、建物と同じくらい大きな男が未知の方法で襲いかかってくる。
逃げるべきか。戦うべきか。逃げても国外に出るまでずっと危険だ。
そもそも逃がしてくれるような相手だろうか?
『……いいぞ、死ぬまでに当ててみろ!』
言いながら、マルーは再度ディアマンテに向かって突っ込む。
まぐれでも倒すしかない。そう考えてなりふり構わず挑むことにした。
「"蛇の剣"」
突如ディアマンテの抜いた剣がリボンのようにうねり、マルーの身体を貫く。
しかし既にアメーバ化した身体は剣に切り裂かれながらも、すぐに繋がって身体が元に戻っていく。切られた細胞は死んでしまったが、生きている無数の細胞同士でまた1つになった。
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