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【斉木楠雄のΨ難】鳥束だけの短編集

第11章 内緒話は斉木家で


外だったら人に聞かれるかもしれないから、家の中で話したい。
私がごねたところ、最終的に斉木くんは折れてくれた。



放課後、斉木くんの家に来た。
紫髪の男の子の名前は、鳥束零太と言うらしい。彼も超能力者で、霊能力を持っているとの事。下校中に聞いた。

「えっと、私は苗字名前。超能力者です」

『僕と同じ巛組の生徒だな』

斉木くんが補足をしてくれる。

「苗字さんはどんな能力なんスか?」

「私は……」

カバンから筆箱を取り出す。筆箱のチャックを開けて、ペンを取った。

ペンを手に持ちながら、私は〈風〉と空中に書く。
それから手首を捻って、文字を反映させた。
鳥束くんに向かって風が吹く。

「……こんな感じ。書いた文字を現実に起こせるの」

風を受けた鳥束くんは、私を尊敬する者を見る眼差しで見つめてきた。

「師匠っ……!」

「えっ!?」

何をどうしたら私が師匠になるのだろうか。
訳が分からなくて、思わず私の横にいる斉木くんを見てしまう。

『ろくな事考えてないな』

「そ、そうなんだ……」

心を読んだのか、斉木くんは答えてくれた。
ろくな事を考えていないらしい。えぇ……?
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