第10章 彼女曰く、悪夢は二日連続で見るらしい
名前さんの家のインターホンを押すと、普段着に着替えた彼女が出迎えてくれた。
お泊まり会が楽しみなのか、名前さんがわくわくしているのが伝わってくる。
悪夢を忘れられているのはいい事だ。
荷物を置いてからは、テレビを見たり雑談をして過ごしていた。
そうこうしているうちに腹が減ってきた。
なんと、名前さんが飯を作ってくれるらしい。
名前さんの手料理が楽しみすぎて、ついにやけてしまった。
「はい、ご飯出来たよ!」
名前さんは、出来上がった夕飯をテーブルに置いていく。
ドレッシングだとかを持ってきてから、彼女は椅子に座った。
俺は彼女の向かい側に座る。
「……美味い」
「本当?ㅤ良かった!」
嬉しそうに笑う名前さん。
何かこれ、新婚みたいだな……。頬が熱くなる。
名前さんは、そんな俺を見てきょとんとしていた。