• テキストサイズ

【斉木楠雄のΨ難】鳥束だけの短編集

第5章 優しさに触れ


鳥束くんと話してから数分が経った。

辺りはやはり、この海を楽しんでいるクラスメイトや観光客の声で騒がしい。

声は少しうるさく感じるものの、水音はそれなりに心地よかった。

ばしゃばしゃと響く音に耳を傾けつつ、私は鳥束くんが何をしに向こうへ走って行ったのかを考える。

もしかして、浮き輪でも持ってきてくれるのかな。

少し考えてみたけれど、答えは出なかった。

ずっと考え事をしているのは、体を動かしていなくてもそれなりに疲れるものだ。

私は、ビーチパラソルの下に敷かれているシートの上に寝転んだ。

砂浜で寝転ぶのって初めてだな。

太陽が当たっている砂浜は、シート越しでも少し熱かった。

当然と言えば当然だけれど、海にあまり行ったことのない私からすれば、それも新鮮だ。
/ 215ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp