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【斉木楠雄のΨ難】鳥束だけの短編集

第27章 混浴は恋人の必須イベント


「さ、じゃあ洗っていきますね」

零太くんはノズルを手に取って、私の身体をお湯で濡らしていった。あたたかくて気持ち良い。

しばらくすると、零太くんはお湯を止めた。
彼はノズルを元の場所に戻して、ボディソープを手に取り泡立たせる。
私の背中に手を這わせて、ボディソープを塗り広げていった。

「んん……」

人に身体を洗われるなんて中々ないから、慣れなくて思わず声が出てしまった。咄嗟に、口元に片手をやる。
それでも、零太くんに聞かれてしまった事実は消えない。私の背後で、零太くんが笑ったのが分かった。

「じゃあ流していきますね!」

零太くんはそう言って、再びノズルからお湯を出し、私の身体についたボディソープを洗い流していく。
その間、私はずっとされるがままだ。

ふと鏡を見ると、男の子……零太くんに、身体を現れている女の子が映っていた。その女の子とは私の事であり──。
頬に熱が集まる。意識すると落ち着かなくて、洗われている間、私は視線をあちこちに飛ばしていた。
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