第23章 小鳥の囀り、朝日を浴びて
眠る零太を眺める。
窓から微かに入ってくる朝日を浴びている彼はとても綺麗で、いつまでも見ていられる。
彼の呼吸に合わせて上下する掛け布団ですら愛おしい。
私が高校二年生の頃に零太と出会った。
その時の彼から、顔つきや、他にも色々……うん、きっとあるはず──色々と成長した彼だが、寝顔はあどけない。可愛いなぁ……。
のんびりと零太を眺めていると、胸の辺りに何かが触れた。
枕からずり下がり私の頭一つ分下に下がった彼は、ぐりぐりと自身の頭を私に押し付けてくる。どうやら目が覚めたらしい。
彼の両手は私の背中に周り、ぎゅっと抱きしめられた。
甘えられているのが嬉しくて、彼と共にのんびりと朝を過ごせるのが幸せで。私の顔が綻んだ。
「……ん、どうかしたんスか?」
「いやぁ、幸せだなぁって」
「はは、なんスかそれ」
へにゃりと笑う零太。私は、そんな彼の頭を撫でた。