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【斉木楠雄のΨ難】鳥束だけの短編集

第21章 合法的に眺められると思えば、この時間も悪くは無い


自分の世界に入り完全に先生の言う事を聞いていなかった私の耳に、
「──というわけで、今からペアを決めていきます」
との言葉だけが辛うじて入ってくる。

へぇ、ペアを決めるんだとぼんやり考えていると、ガタガタと椅子を引く音が鳴り、クラスメイトたちが立ち上がり各々移動を開始し始めた。
椅子に座っているままなのは私だけだ。

しまった、出遅れた……。
このタイミングで考え事をするべきではなかったな、と、遅すぎる後悔をする。

他の皆よりも随分のっそりとした動きで、私は立ち上がった。

考え事をしていたせいでスタートダッシュに乗れなかったから、一人ぽつねんと佇む私。

香織と組もうとしたが、紗帆ちゃんに話しかけられている香織を見つけて断念する。

まぁ、幸い+組には何人も友達がいる。出遅れたとはいえ、まだ焦る時ではないだろう。
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