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【斉木楠雄のΨ難】鳥束だけの短編集

第21章 合法的に眺められると思えば、この時間も悪くは無い


美術室に入ると、机の上にスケッチブックが置かれているのが分かった。

席につきパラパラと捲ってみると、中は何も書かれておらずまっさらだった。新品なわけだ。

何をするんだろうなぁと考えたところでチャイムが鳴り、私はスケッチブックを閉じる。

「今日は、皆さんに似顔絵を描いてもらいます」

全員が席についたのを見計らい、先生──えっと、何て名前だっけな──がそう言うと、俄に教室がざわめいた。

え、先生の名前本当に何だったっけ? 見た目は覚えてるんだけど、名前が出てこない。

名前を聞いたのなんて初回の授業だけだし仕方のない事のような気はする。
それに、職員室で美術の先生を呼ぶ事なんて今までなかったから困らなかったし。

確か時間割に担当教員の名前が書いてあったはずだから、後で見てみよう。
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