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【斉木楠雄のΨ難】鳥束だけの短編集

第18章 あんな事を言う辺り、俺はあの人に一生勝てる気がしない


誕生日や身長、趣味などの友人なら知っていそうな情報から、最近遊びに行く時に着た服装や苗字の部屋の本棚に入っている本が何かなど、苗字本人しか知らなさそうな情報まで、それはもう様々な問題が出された。

その全てに即答をする鳥束。彼の頭のどこにここまでの情報が入っているのだろうか。

唐突に始まったクイズだったが、思いのほか盛り上がっている。

食堂の片隅で行われているクイズは、その白熱ぶりに見物人──と言っても、ちらちらと見ている程度の生徒が大半だが──がいた。

見物人が増えるほど多くの人間に苗字の個人情報が晒されてしまうわけだが、彼女は飄々としている。

肝が据わっているなあなんて、鳥束はぼんやりと考えた。
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