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【斉木楠雄のΨ難】鳥束だけの短編集

第17章 作品作りに協力してくだΨ!


「!?」

「どいて、なんて可愛い事言ってるけど。お前に拒否権はねぇから」

吐息がかかりそうな程近い。鳥束くんはにやりと笑い、親指を私の唇に掠めてくる。

「ん……っ!?」

慣れない感覚に声が出てしまった。

「はは、顔真っ赤だな」

……これが、数々の女性を落としてきた加賀美さんなりのテクニックなのだろうか。

落ちたわけではないけど、ドキドキしてしまっているのは事実だ。

正直これが私のお題である『俺様キャラ』っぽい行動なのかは分からないけれど、加賀美さんが大分強引な人だというのは理解した。参考にはなりそう。

「キスしていいか? ……嫌って言われてもやめねーけど」

鳥束くんの顔が更に近づく。

これは本格的にやばい。

鳥束くん──いや、ここは加賀美さんと言った方がいいか──彼はどこまでやる気なのだろう。寸止めにしてくれるのかな……?

とにかくこれ以上彼の行動を許してはいけない気がして、私は自分の口の前に両手を翳す。
両手が自由に動かせて良かった。

安心した私だったが、鳥束くんに両手とも剥がされてしまい、再度この状況に焦る事になる。

こんな簡単に両手のガードが剥がされるなんて……!

驚いている場合ではない。

次の作戦として私は鳥束くんの胸を押したが、びくともしなかった。
私が力で鳥束くんに勝てるわけがないからこうなるのは当然なのだけれど、でも、それじゃ困る……!
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