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【斉木楠雄のΨ難】鳥束だけの短編集

第17章 作品作りに協力してくだΨ!


あっという間に放課後になった。

教室には私しかいない。

何となく窓に視線をやり外の景色を見ていると鳥束くんが教室にやって来たようで、教室の扉が開く音がした。

「お待たせしました!」

教室に入り、鳥束くんは近くの机の上──つまり私の席だ──に鞄を置いた。

「こいつは加賀美綾斗って言って、学園中の女という女を落とした奴です。俺様っぽい言動してるんで、役に立つと思いますよ」

鳥束くんはまるで肩を組んでいるかのようなポーズをとった。

そういえば、鳥束くんは霊能力者だった。

私には見えないけど、きっと彼の横にその加賀美さんとやらがいるのだろう。

「で、こいつを憑依させます」

どうやって手伝ってくれるのかなと思っていたけど、なるほど口寄せか。彼が口寄せをしているところは、以前見た事がある。

鳥束くんに憑依した加賀美さんに普段の行動をしてもらったら、それが作品作りのヒントになるって事かな。

「それってあれだね、口寄せ!」

「お、俺が言おうと思ってたんスけど……」

作品作りは行き詰まっている。手伝ってくれると言うのならば、それに甘えるまでだ。

「よ、よろしくお願いします!」

協力してくれる鳥束くんと、その横にいるであろう加賀美さんに向けて、私はそう言った。
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