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外見至上主義に抗いを

第9章 中間試験


ある夜、蛍介とのシフトが被った。

「…」

チ蛍(また勉強してる…そのためにお客さんが少ないこの時間にシフト変更したのかな…一体そんなに何の勉強してるんだろう…)

「ふぅ〜…」
は疲れたのか少し顔をあげた。
蛍介は今がチャンスだと思った。

チ蛍「べ、勉強お疲れ様!ちゃん!」

「ありがとう蛍介くん」

チ蛍「なんの勉強してるの?最近は学校でもずっと勉強してるみたいだけど…」

「え?」

チ蛍「あ、えぇと、蛍介から聞いたんだ!最近ちゃんが忙しそうって」

「あぁ…友達の蛍介くんには言わないでくれる?」

チ蛍「え、う、うん、分かった…」
チ蛍(なんだろう…イケメンには言えなくて僕には言えること…?怖い…聞くのが怖い…)

「大学受験するの」

チ蛍「え!?そうなの!?」
チ蛍(なんだ良かった…でもまだ一年生なのに?)

チ蛍「でもまだ一年生だよね?」

「うん、でも頑張れば推薦の枠が一年生のうちから貰えるんだ。その枠で受験すればほぼ合格決まったようなものだから。一年生のうちなら失敗してもまた次があるしね」

チ蛍(本当にちゃんは頑張り屋さんなんだな…)
チ蛍「どこの大学受けるの?」

「恥ずかしいな…言うの…京城大学だよ」

チ蛍「え!?け、け、け、京城大学!?」
チ蛍(バカな僕でも知ってる!ものすごく頭のいい大学だ!)

「うん…だから今のうちから資格とか検定とかたくさん取らなくちゃいけなくて…それで最近シフトも変えて勉強してるの」

チ蛍「す、すごいな…」

「そのくらいしないとやっぱ厳しいみたいだからね…あ、だから蛍介くんには内緒にしてね。学校の人たちには誰にも言ってないの。お兄ちゃん以外。落ちたりしたら恥ずかしいし、無理なのにとか思われたりしたら嫌だからね」

チ蛍「わ、わかった…」
チ蛍(ちゃんのどこからそんな力が湧いてくるんだろう…この子は本当に強い子だ)

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