第8章 パプリカTV
男「み…見た目だけで判断して馬鹿にして…な…何でもかんでも決めつけて!金持ちは金持ち!貧乏は貧乏!ノブレスオブリージュ?平等?そんなのクソ喰らえだ!しゅ…集団の利己主義!せ…政府の無関心!低所得者は無視するこのブタどもめ!お…お…女は金にたかるし!!俺の中身には見てくれないし!資本主義の汚い犬どもめ!」
バ「なんのことか分からないが…」
「あなた人のせいにしてばかりね…何か自分で努力はしたの?」
男「お…お前みたいに暴力的で低脳なヤツには分からないんだよ!お前みたいに見た目がいいからって楽して生きてきた中身のない人間には分からないんだよ!ど…どれだけ足掻いてもピラミッドの底辺からは抜け出せない!這い上がることなんて出来ないんだ!どう足掻いたって無駄なんだよ!」
男はバスコとを交互に見て言った。
バ「…俺は這い上がった。」
「…私だって楽して生きてたらこんなバイトしてない。私は全てを諦め人のせいにして、あなたのようにはなりたくない。私は絶対今の状況から自力で抜け出してみせる」
バスコとのこの言葉は蛍介を大きく揺さぶった。
しばらくすると警察がやってきて、男は現行犯逮捕された。
警察が来た途端、影も見せなかった人たちが嘘のように集まってきた。
バ「、怪我は?」
「ないよ」
バ「良かった…少年は大丈夫か?見直したぞ」
バスコがそう言うと、美玲は泣きながら蛍介に抱きついた。
美「うわぁぁぁん!ブーちゃん痛かったでしょ!?怪我大丈夫!?痛かったよね!!うわぁぁあん!もありがとうぅぅぅ!」
「いいえ」
バ「無理するなとあれほど言ってるだろう?」
少し微笑んでいるにバスコは声をかけた。
「いやなんか、美玲が危ないと思ったらつい動いちゃって…」
バ「もし少年や俺が間に合わなかったらが死んでたかもしれないんだぞ」
「うん…ごめん…」
は俯いて落ち込んでしまった。
バ「はぁ…」
バスコは一つため息をついての頬を一撫でするとそのまま手を顎に滑らせ上を向かせた。
「あ…」