第7章 学園祭
敏「ぼ、僕の家すごくボロボロなんだけど…汚いとか思わせたらごめん…」
蛍「そんなこと気にしないよ」
敏「君みたいなイケメンはみんな僕を蔑むから、君もそうだって思ってた…でも違った…誤解しててごめん…」
蛍「いいんだ、気にしないで」
敏「君も、さんも、ファッション学科には優しい人がいて羨ましいよ」
蛍「ちゃんは…すごく優しいね…」
敏「蛍介くん…?」
蛍「蛍介でいいよ。ちゃんは僕が転校してきたばっかりの時も優しくしてくれたんだ」
敏「君にはみんな優しいだろ?」
蛍「あ、あぁ、いや?そんなこともないよ?」
敏「ふーん、さんや蛍介は僕のこと気持ち悪いと思わないのか?」
蛍「思わないよ。ちゃんだってそんなことこれっぽっちも思ってない。断言するよ」
敏「そっか…見た目で判断しないんだね…君たちは…世の中がみんな君たちみたいな人だったらいいのに…」
蛍「そうだね…」
蛍(本当にちゃんは誰にでも優しい…今まで関わってきた人の中にあんな子はいなかった…)
それから蛍介と敏斗は練習をして、その日は解散した。
ー週末ー
と遊は四宮から教わった老人ホームに来た。
「こんにちは〜話を聞きにきた天羽なんですけど…」
職員「あ、こんにちは!天羽さんお待ちしておりました!こちらへどうぞ!」
遊「な、なぁ…なんか、やけに感じ良くないか?」
「う、うん…まあでも感じ悪いよりは全然…」
2人は応接室に案内された。
職員に祖母の様子を聞かれたので全て話した。
職員「それは…大変だったでしょう…よくお家で全て見てましたね…」
「家族ですし…こういったところに預けるとなるとお金もかかりますから…」
遊「うん…俺たちも皆さんのようなプロに任せた方がいいのは分かってるんですけど、毎月のお金を用意できるかどうかが…」
職員「それならご安心ください。うちは入居一時金も頂きませんし、天羽さん達からは毎月の費用もお支払い頂かなくて大丈夫です。」
「え…?」
遊「は…?お、お金がかからないってことですか?」
職員「はい」
「毎月1円も?」
職員「はい」
「い、いやでもそれは…」