第2章 入学
そう思われたが、気がつけば3人はのされていた。
は腰が抜けたまま座り込みそれを見ていた。
?「大丈夫か?」
「あ、はい…」
助けてくれた男は落ちていた塩を拾ってくれた。
?「これは君のだろう?」
「はい…ありがとうございます…」
?「礼はいい。立てるか?」
「え、あ、はい…」
はい、と答えたものの足に力が全く入らなかった。
?「腰が抜けたのか」
そう言うと男は軽々とを横抱きにした。
「!?」
?「歩けるようになるまで送っていってやる。家はどっちだ」
「あ、あっちです…」
?「つかまっていろ」
「はい…」
は男の首に手を回すとプシューっと赤くなり、恥ずかしさで顔を男の胸に埋めた。
?「っ…」
は家の近くまで送ってもらい、家に帰ると遊に起こった出来事を話した。
遊「何事もなくて良かったよ。そいつの名前とかは聞かなかったのか?」
「あ!!名前聞くの忘れた…」
遊「何やってんだ、まあでも、びっくりしてそこまで頭回らないか」
「また会えるかな…」
遊「なんだ、恋しちゃったのか?」
「そんなんじゃないよ!お礼を言いたいだけ!」
遊「はいはい」
そして2人はまた翌日学校へ行った。
がクラスに入ると、もういくつかのグループが出来上がっているようだった。
がそのことに少し戸惑いを感じつつ席に座った。四宮に挨拶をしただけで、その日は何もなく、もうお昼の時間になってしまった。
(やばい…ひとりぼっちかな…)
がそんなことを思っていると1人の女の子が話しかけてきた。
瑞「ねぇねぇ」
「ん?」
瑞「名前なんて言うの?」
「だよ、名前なんて言うの?」
瑞「瑞稀だよ、あの、もし良かったら…お昼一緒に食べない?」
「いいの?」
瑞「もちろん!昨日から話してみたかったの!」
「嬉しい、ありがと」
瑞「食堂行かない?」