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外見至上主義に抗いを

第3章 転校生


「でもバイトに行くのは蛍介くんじゃなくてあの小さい蛍介くんだよね?」

2人は靴を履き替え、コンビニの方へと歩いていた。

蛍(あ!そうだ…一旦家に帰らないと…)
蛍「お、送ってこうかなと思って…あはは…」

「私を?バイト先まで?」

蛍「う、うん…」

「大丈夫だよ、今日はちょっと遠いし…家、ここからの方が近いでしょ?」

蛍「今日はって…?」

「あ、ごめんね、言うの忘れてた。私今日コンビニじゃなくてもう一つの方のバイトなんだ」

蛍「あ、焼肉屋さん?」

「うん、コンビニよりも少し行ったところにあるんだ」

蛍「そ、そうなんだ…」
蛍(シフトが被るかと思ってたのに…ちょっと残念だな)

「うん、ごめんね。だからここまでで大丈夫だよ」

蛍「いや、そこまで送るよ、僕も今度そこにご飯食べに行ってみたいし」

「そう?」

蛍「うん」

「ありがとう」

それから2人は他愛無い話をして歩いた。
するとあっという間に着いてしまった。

「ありがとう、送ってくれて」

蛍「うん、場所も分かったし、今度食べに来るね」

「うん、是非。サービスするから」

蛍「ありがとう、それじゃあ頑張ってね」

「うん、また明日」

蛍「うん、また明日」

は焼肉屋の中へと入っていった。

蛍(一緒にいるとすごく落ち着くなぁ…可愛いし優しいし。それにしても、こんなところにまでバイトきてるのか、大変そうだな。貧乏とは言ってたけど、掛け持ちしなくちゃいけないほどなのかな…まあでも事情は人それぞれあるよね、自分からは聞かないでおこう)

蛍介も家に帰り、入れ替わってバイトに向かったのだった。
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