第3章 転校生
そして放課後がバイトをしていると、元の体の蛍介がやってきた。
「いらっしゃいませ、あ」
チ蛍「あ、こ、こんばんは…今日からよろしくお願いします…」
「こちらこそ今日からよろしくね!蛍介くんから聞いたよ、私たち同い年なんだってね、私にはタメ口でいいよ!」
チ蛍「そ、そんな…」
「いいからいいから。じゃあ一緒に裏に行こっか」
チ蛍「う、うん…!」
チ蛍(やっぱさんは天使だ!)
2人はバックヤードに移動した。
「ここが蛍介くんのロッカーね、私の隣」
チ蛍「ちゃんの隣!?」
「うん、隣。間違えちゃダメだよ?」
ふふとは笑った。
チ蛍「そ、そうだよね!気をつけなくちゃ」
「掃除道具とかはここに入ってて、文房具は…」
は物の場所、レジの通し方、挨拶の仕方などもろもろを教えた。
「…で溜まったらここにゴミ出してね。よし、こんなもんかな今日は」
チ蛍「お、覚えることがたくさんだ…」
「そうだよね、店長も意地悪だよね、入ったばっかで1人の時間作るなんて不安しかないよね」
チ蛍「あはは…」
「そう思ったからね、はい、これ」
そういって蛍介の手に渡されたのは1冊のノートだった。
チ蛍「こ、これは…?」
「さっき説明したことに加えて、品出しの方法とか、クレジットカード出された時とか、いろいろ書いておいたから、困ったらこれ見て?」
チ蛍「え、そんな悪いよ、ちゃんが入ったばかりの時自分のために作ったものでしょ?」
「ううん、昨日書いたんだよ」
チ蛍「え?どうして…」
「どうしてって…1人で不安な気持ちわかるし、何かあったら誰にも頼れないし、そうなった時少しでも安心できたらなと思って蛍介くんが面接から帰った後書いたの」
チ蛍「ちゃん…優しすぎるよ…」
「普通だよ、暇つぶし。お客さんも来なかったしね、やること他になかったから」