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外見至上主義に抗いを

第12章 転校生2


教科書にはひどい言葉が書かれ、臭いなどと陰口をコソコソ言われ、消しゴムを投げられ、影の薄いグループさえ一見一緒にいるように見えるが明里だけ一歩後ろを歩かなければならなくなった。

お昼の時間になった。

女子生徒1「明里たくさん食べなよ」
女子生徒2「魚好きかなーと思ってさ」

そう言って影の薄いグループの1人がどっさり明里のトレーに魚を置いた。明里は魚が食べられないのを知っておきながら。
そこからは明里が混ざれない話に花が咲いた。
すると今度は唯がやってきた。

唯「へぇ、明里ってお魚好きなんだね、私のもあげる」

唯も明里に魚を渡しにきた。もちろん明里が魚を食べられないことを知っていて。

唯「でもさ、そんなに食べてたらいつまで経っても痩せられないんじゃない?」

「唯、明里ちゃん魚あんまり好きじゃないみたいだから、いらないなら私のところに乗せてくれる?」

唯「え……」

「隣いい?」

そこにがやってきた。

明「別にいいけど…」

「明里ちゃん、魚全部貰っていいかな?私魚好きなんだよね」
は明里のトレーにある魚を指差した。

明「ぜ、全部!?」

「うん」

明「い、いいけど…」
明(助けに来たの…?それとも本当にそんなに好きなの…?)

「唯も乗せて」

唯「べ、別にいいけど…じゃ、じゃあどうして明里のトレーにそんなに乗ってるの?」

唯は明里への嫌がらせが失敗した腹いせに影の薄いグループも巻き添えにしようと質問した。

「さぁ?なんかの手違いじゃない?それじゃ食べよっか。いただきまーす」

ところがは誰のせいにするでもなく、難なくやってのけた。
もちろんは明里が嫌がらせを受けていることに気づいていたが、気づかないふりをしたのだ。
気づいてそれを指摘してしまったらまたエスカレートすることになりかねないから。

明(こんなにルックスが良いのに…全てわかってやってる…?まるで自分も同じ目にあったみたい…)

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