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外見至上主義に抗いを

第11章 墓参り


「おはよう、蛍介くん。朝じゃないけど」
は少し笑った。

チ蛍「お、おはよう!ちゃん!」
チ蛍(寝て起きてちゃんにおはようって言ってもらえる世界があったなんて…感動…!!)

チ蛍「ややややぁ…は、話は聞いてるよ。僕は蛍介のルームシェア仲間の蛍介。はは…名前も偶然一緒なんだよね」
蛍介は四宮に話しかけた。心配だった。四宮も元の体の自分には冷たいのではないか、と。
しかしそんな心配は杞憂だった。

四「…」
四宮はチビ蛍介にガムを差し出した。

チ蛍「ガム…?くれるの?」

四「うん…禁煙にいいから」

「え!?蛍介くん、タバコ吸ってたの!?」

チ蛍「ぼ、僕は吸わないよ!」

「僕は!?てことはあの蛍介くんは吸うの!?」
は寝ている蛍介を指差した。

チ蛍「蛍介も吸わないよ!」

「そうなんだ…」
は少しホッとしたような表情を浮かべていた。

チ蛍「あ、ありがとう…優しいんだね」
チビ蛍介は四宮にガムのお礼を言った。

それから3人は古紙をまとめながら、蛍介が母親からもらった千円札が今西に取られてしまった経緯を聞いた。

チ蛍「それで蛍介が来てくれたんだよね。母ちゃんにもらった千円、取られちゃったからさ。母ちゃんが蛍介に渡したお金なんだけど、古紙を売って儲けたお金で…大した金額じゃないけど…お守りみたいなものなんだ」

「そうだったの…。…ん?」

にはその話を聞いて四宮が心なしか歯を食いしばってるように見えた。


翌日、は墓参りへ出かけ、四宮はホテルが見つかったというので蛍介の家を出た。

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