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推しの推しが私だった!?

第1章 プロローグ


「……推し?」

「そう、推し!ㅤ前に話さなかったっけ、私、推してる俳優さんがいるんだ」

「あー、そんな事言ってたような気がする」

確か、名前は三好隼人だったような……。

「三好隼人って人なの」

お、合ってた。
自分の意外な記憶力の良さに驚く。
この話聞いたの、わりと前だからね。

「推しがいるとね、テレビに出てたらその番組を観たくなるし、グッズ集めたりとか……色んな楽しみ方が出来るんだ」

あゆむは、キラキラと目を輝かせながら話す。
よっぽどその俳優の事が好きなんだろう。

「好きだなって気持ちがあったら、何となく毎日が幸せになるっていうか……楽しいの」

身振り手振りを使って、私にプレゼンをするあゆむ。
ここまでテンションが高い彼女は珍しい。

ふと時計を見ると、休憩時間がそろそろ終わりそうだった。
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