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推しの推しが私だった!?

第3章 要さんは多分推しにグイグイ行くタイプ


「ここが君の部屋か……!」

「出来れば見ないでほしい……」

要ユウキさんは、きょろきょろと辺りを見渡していた。
誰の目から見ても、興奮している事が分かる。

「おお、これは私のグッズだな。これも……これもか」

飾れるものは飾るタイプの人間である私の部屋が、グッズで埋まるのは早かった。
はまってしばらく経った頃、グッズだらけの部屋を見て唖然としたのはいい思い出だ。

推しに囲まれる生活は幸せだけれど、今だけはグッズをしまいたい。
まさか推し本人に部屋を見られるなんて……!

「……私たちは、お互いに想いあっているんだな」

要ユウキさんは照れたように笑う。髪に手を伸ばす仕草が可愛らしい。

これ、何て返せばいいの……?

私が何も言わないでいると、頬を染めた彼女は私を見つめてくる。何か喋れって事なのだろうか。



私の日常には、常に彼女がいた。辛い時も、彼女がいるから乗り越えられた。
私にとって彼女の存在は特別で、だいじなものだ。

こんな事、本人には伝えられないけれど。



「すっ、好きですよ、私も!」

『好き』の二文字に、ありったけの思いを込める。

私の返事を聞いた要ユウキさんは、満足そうに笑った。
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