第3章 要さんは多分推しにグイグイ行くタイプ
よし、無事に目的は済ませた。
本屋でもらった袋を手に持ち、自動ドアを通り抜ける。
今日は土曜日。
ホワイトメモリーの特集が載っている雑誌の発売日だ。
インタビューもあるから欲しかったんだよねぇ!
手で持つ部分を少し広げて、中身を見た。
ふふふ……。ちゃんと雑誌が入っている。
推しが載っかっている雑誌がね!
テンションが上がりっぱなしだ。
ついにやけてしまう。
通りがかった人に『あの人めっちゃ笑顔だ……』とでも言いたげな視線をもらうけれど、今は全く気にならない。
それだけ幸せって事だ。