第2章 僕の可愛い小鳥の飼い方【五条悟】
「はあ、や、さとる……も、むり……」
快楽に痺れ焦点の合わない視界の隅で、恍惚とした表情で見下ろす悟がゆっくりと離れてゆくのを見た。白い頬を微かに紅潮させ、情欲の炎を炯々と瞳に宿らせているその昂りは、今にも獲物に飛びつこうとする肉食獣のようである。
彼は興奮に身を任せるまま、はち切れんばかりのズボンに手をかけ下着ごと脱ぎ捨てた。ようやく解放された悟の男根は、力を漲らせて天を向きこれまでかというほどに反り返っている。
初めて目にする剛直に、美代は思わず目を瞠った。彼の肌の色白さとは比べ物にならない赤黒く、血管を浮かせた太くも硬さを持った肉塊は、今か今かと先走りに濡れ鈴口の部分はてらてらと濡れているのが分かる。
美代の体を愛撫しそれだけで力を蓄えた悟の陽根は、既に大きく屹立しており、想像以上の昂りを露わにしていた。
「ひ……っ」
思わず悲鳴のような声を上げれば、悟がふっと暗い笑みを浮かべて再び美代に覆い被さってくる。
「これが、今からオマエの中に入るんだよ」
「そ、そんなの……はいら、な……」
「大丈夫、入るよ。君を振った男のことなんて簡単に忘れさせるくらい、気持ち良くしてあげるから」
優しく言いながら、悟は枯れることのない潤いを保つ蜜口に、ちゅぷと小さく音を立てて剛直を当てがった。敏感になった身体は、それだけの刺激でもぴくんと跳ね上がる。
恐ろしくて、仕方がなかった。凶悪なまでに張り詰めた鋭いものが、自分の中に収まるだなんて到底考えられない。
それに、先ほど指で弄られただけでも、苦しくて快感を貪ることしか考えられなかったというのに、これ以上の喜悦を与えられてしまえば身体が別の何かへと変えられ、悟無しでは生きていけなくなってしまいそうで______。