第2章 僕の可愛い小鳥の飼い方【五条悟】
「や、あっ、ああっ、さとる、やだ、っ」
「そんなに気持ち良くなるのが嫌?でも、僕が大切に守ってきたものを簡単に捨てようとしたお前が悪いんだよ?」
「な、なに、いって……」
なんのことを言っているのだろう。
悟が大切に守ってきたものなど知らないし、覚えがない。ただ、美代は処女を奪って欲しいと頼んだだけなのだから。
悟との間には、齟齬が生じてしまっているらしい。自分が望んでいたのは、快楽なんて何も感じられないような痛みを植え付けられるだけの交合であり、むしろ痛みを与えられることを願っていた。男の人に抱かれた痛みで、何もかもどうでも良くなると思っていたから。
しかし、悟は冷たい言葉を吐きながらも甘やかすような優しい手つきで、泥濘の底に身体ごと沈めるような深い快楽を与えてくる。それこそ、まるで愛しい人に触れるみたいに。
「ああっ、あっ、や、っ」
「それは、痛い時にする反応じゃないよね?」
悟の中指が狭い膣道を行き来する。ぬちゅ、ぷちゅ、と淫猥な水音をわざと立てるように指を泳がせながら、体内の密壁をゆっくりと拡げられてゆく。
何かを探るように出して入れてを繰り返す悟の指先に、浅い場所から深い場所を隅々まで擽られる。虐め抜かれた蜜洞からは愛液をこれまでかと漏らし続けてしまい、最早洪水状態のようでもあった。
「痛いわけじゃないならなに?気持ち良い?」
「ああっ、やぁっ、やだ、やだぁ、むり……っ」
「無理じゃないでしょ?嫌でもないくせに。素直に気持ちいいって言えよ」
悟の手によって広げられた膣壁が、未知なる愉悦に震えている。蕩けきってしまった媚肉が淫靡な収縮を繰り返し、きゅう、きゅうと悟の指を勝手に締め付けて歓喜を貪り始めた。
乳首や淫花に与えられたものとは、また別の快楽である。体の中へと直接侵入した指先に腹の中を掻き混ぜられたことにより、胎内が切なさに揺さぶられ、またしても甘い蜜を溢し続けた。