第1章 堕ちた先は快楽地獄【両面宿儺 虎杖悠仁】
「ひっ、なに……?!」
「しっかり解してやれ。この女に痛みを与えたくなければな」
「ふざ、ふざけんな……俺は、コイツが嫌がることはしたくな……」
「嫌がる?どこが嫌がっているように見える?全く、呆れたものだ」
普段誰からも触れられることのない、性交でも使われることがあるはずのない入り口を濡れた指で押し広げられる。不思議と痛みはあまり感じなかったが、確かな不快感を覚えた。
「ああっ、や、なにするの……っ!」
「小僧もお前の中に入りたいらしい。お前も一層気持ちよくなりたいだろう?それならば、小僧も混ぜてやれ」
「きもち、いい……?これより、もっと、きもちい……?」
「今以上だろうな」
迷いなく答えた宿儺にドキリとした。
普段から排泄をする場所を奪われるという事実を察してしまい確かに困惑したが、宿儺の言葉を聞いてそんな羞恥はどうでも良くなってしまった。
これ以上気持ち良いことをされたいという方へと、天秤が傾く。
つぷり、と宿儺の指が未知なる場所を開拓するように蠢きながら、同時に蜜壁を擦り上げた。それだけで二方面からの刺激に、びりびりと身体が歓喜に震え上がる。
これよりもっと太くて硬いもので同時に攻め立てられたら、一体自分はどうなってしまうのだろう。
頭の中はこれ以上の悦楽を貪ることで、いつしかいっぱいに膨らんでいた。
「ゆうじ、挿れて、後ろの穴、挿れて……っ」
「だ、そうだ」
宿儺が鼻の先で笑って、悠仁を見上げた。悠仁の顔色がみるみる内に青くなってゆく。
「そんな、俺……俺は……」
「挿れて、悠仁……お願い、一緒に、気持ちよくなりたい……っ、いれて……」
いつの間にか男を誘惑する甘い言葉を吐けるようになってしまった美代のその姿に、悠仁は瞳を震わせた。
純粋無垢で男を迎え入れたことのなかった、天使のような彼女の姿はもうそこにはない。
まるで、力の限りに男の性を搾り尽くそうとする淫らな悪魔のようで、悠仁はそれを否定したかった。それなのに、最愛の人に強請られてしまえば、悠仁の欲望は硬く膨らみ一層力を漲らせて天を向いていた。
「据え膳食わぬは男の恥、というだろう。なあ、小僧」
「くそ、くそ、くそ……っ!俺は______!」
悠仁が悲痛な声をあげた時、にゅるりと長い指が抜かれて、代わりに後ろに熱く硬いものが押し当てられる。
