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【呪術廻戦】執愛

第1章 堕ちた先は快楽地獄【両面宿儺 虎杖悠仁】



「つまらんな。痛みには声も上げぬか。ならば、早々に奪うとしよう」

 呟いたのと同時に男が天を見上げると、直ぐに上空から何かが……人が落ちてくるのを見た。
 そのまま激しい水音を立てながら、落下する。
 しばらくしてゆっくりとその影が起き上がり、こちらに近づいてきた。

「宿儺……てめぇ、人の女になにしてんだよ」
「ゆ、悠仁……!」
「ふん、貴様がいつまでも手を出さない代わりに、俺がこの小娘を先に女にしてやろうと思ってな。お前の大切なものを一度奪えば、身をもって己の立場が自覚できるであろう?むしろ感謝の意を持て」

 この現場を誰よりも見られたくない最愛の人に見られたことにより、恐怖で枯れていた涙がぼろぼろと溢れ出してきた。悠仁が来てくれた安堵と、悠仁以外の、それも彼と同じ顔をした得体の知れない男に身体を全部見られたことへの悔みが相まって、訳わからないまま涙を流すだけ。
 そんな最愛の彼女の姿を見て全てを汲み取ったであろう悠仁は、開口一番激昂に満ち満ちた声を上げると、宿儺と呼ばれた男に向かって拳を振り上げる。
 しかし、宿儺は動揺一つもなければ攻撃を躱すことなく、指で弾いただけで悠仁を吹き飛ばしてしまった。
 何が起こったのか、美代の動体視力では限界を越えていたらしい。何も分からないまま、自分の身体の上に乗る宿儺は悠仁を一瞬にして圧倒してしまった。

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