• テキストサイズ

*名探偵コナン* ILOVE… *諸伏景光*

第16章 *File.16*【File.10 番外編】(R18)*


「それは、宣戦布告?」
「かもしれないな」
「困った狼さんね。だけど、赤ずきんちゃんはその狼さんが大好きだから、本人もとても困ってるの」
「……」

真っ直ぐに絡み合う視線は、全然困っているようには感じない。
寧ろ、愛情が含まれた、柔らかで優しい表情。
参ったな。

「んっ」

キミに触れずにはいられない。
伸ばした腕で頭ごと引き寄せ、啄むような口付けを繰り返す。
ああ、幸せだ。
素直に心が満たされる。
心から愛する女(ヒト)に、心から愛される。
その本当の意味を教えてくれるのは、雪乃だけ。
今この瞬間も、ずっと遠い未来まで。
さて、どうしようか?
今のオレにはもう、キミしか見えないよ。

「…ねえ、雪乃」
「…いいよ。私も景光と同じ気持ちだから」
「始めから、そのつもりだった?」
「それはありません。景光の色気に負けました」
「オレの色気、ね」
「本人が無自覚なトコロが、かなーりキズ」
「それはキミにも言えることだよ」
「…私?」

自分を指さして、キョトンとしてるけど!

「普段の雪乃は可愛いのに、抱いてる時は凄く綺麗で、女神みたい神々しいから戸惑うよ」

オレなんかが、キミに触れていいのか?と。
今更?と言われたら、それまでなのは承知している。

「それは…褒め過ぎって言うか、有り得ないよ」
「オレの言うことは信用出来ない?」
「そっ、そういう意味じゃ…」
「出逢った頃に、こう言ったの覚えてる?
『この世界中の隅から隅まで探し回って、必ずキミを見つけ出すよ』
って」
「私が此処から出て行こうって、考えてた時ね」
「あの時にはオレはもう、キミへの想いを自覚してたよ」
「…何をどう考えても怪しい女をこの世界の何処かに放置出来ないと言う、警察官としてのセリフじゃなかったってコト?」
「全く違うよ、正反対。あの時にはもう、雪乃の存在を失いたくないと思っていたのと同時に、オレは雪乃を信用していたから」
「そういう意味、だったの?」
「ああ」

やっぱり、誤解してたか。


/ 221ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp