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*名探偵コナン* ILOVE… *諸伏景光*

第16章 *File.16*【File.10 番外編】(R18)*


「私は…景光を信用したくて、だけど素直に信用出来なくて、ずっと迷ってた」
「うん。実際に逢ってみて、どうだった?オレは雪乃、キミの想像通りのオトコだった?」

少なくとも雪乃にとって、信用するに値する人間ではあったみたいでホッとする。

「バカね。想像通りどころか、想像してた以上に素敵でイケメンでイイオトコに決まってる。ただ一つ想定外だったのが…」
「が?」

うん。
安易に予想出来るよ、その言葉の続きが。

「ものすごーくエッチだったって、こと!」
「言うと思った」
「自覚あるの?!」
「…普通、じゃないのか?」
「私の元カレが淡白だった、だけ?いやいや、そもそも私は恋愛経験豊富なオンナじゃないから、普通の基準自体が分からないよ!」
「イヤ、なのか?」
「えっ?!そ、そんなことは…」
「ことは?」
「ナイ、よ。だって、愛されてる感ハンパないし、私は景光が好きだし…」
「ふ~ん」
「ひ、ヒロミツさん?」
「手加減出来そうにない」

膝から起き上がるなり、雪乃を抱き上げた。

「へっ?」
「何かモヤモヤする」
「…何で?」
「この世界に住む今現在の雪乃と、この世界に来る前の雪乃がいて、なのに身体は別物で。だけど、この世界に来る前の記憶は全て残っていて…うん。やっぱり今日は寝かせない」
「えっ?ひ、景光?ど、どういう理屈?」
「今更なのは分かってる」

元いた世界の、それも何年も前に付き合っていた元カレに嫉妬したところで過去は変えられないし、雪乃の記憶を消すことなんか出来やしない。
もし消してしまったら、本の中の登場人物であるオレの記憶が消えることは勿論のこと、きっと雪乃は今の雪乃ではなくなってしまう。
寝室の明かりを付けてベッドに寝かせると、そのまま雪乃の上に覆い被さる。

「景光」

するとふわりと微笑まれ、伸ばされた手のひらがオレの後頭部を押さえ込んだと思ったら、重なった唇。


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