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*名探偵コナン* ILOVE… *諸伏景光*

第16章 *File.16*【File.10 番外編】(R18)*


「そこのステキなお兄さん、此処で少しのんびりしていきませんか?」
「ふっ。新手のナンパかな?」
「だったら、どうします?」
「膝をポンポンして可愛く誘われたら、のらないワケにはいかないよ」
「では、どうぞ」
「では、遠慮なく」

差し出された膝に頭をのせると、弾力があって柔らかくて、勿論温かくて。
どんな高級枕にも敵わないよ、雪乃の膝枕は。

「床の方がよかった?」
「雪乃の膝枕なら、何時でも何処でも」

膝枕を提供している雪乃がソファの端に腰を掛けても、オレの身長の方が長いから、横になると足がはみ出てしまう。

「…ありがと」

少し照れたように笑みを洩らすと、髪を撫でられた。

「何かあった?」
「ような、なかったような?」
「仕事場で、何か言われた?」
「…最近」
「ん?」
「お弁当が豪華だから、どうしたの?って」
「そこで、雪乃本人が作ったとは思われなかったってコト?」
「…恥ずかしながら。何時もは冷食詰め合わせ弁当に等しいので。それに週に二回ぐらいは麺類とかパンだったりするし」

今のお弁当用の冷食は種類も豊富でバラエティにもとんでいて、普通に美味しい。
お弁当に限らず、ご飯系や麺類、洋食に中華に野菜やスイーツだったり、今ではなんでもある。
日本の食文化の進歩や発展には、本当に頭が下がるよ。

「なるほど」
「彩りもいいし、美味しいから凄く褒められた。彼氏さんは料理人なの?って。だから、今は病み上がりで仕事はお休み中、料理は趣味なのって応えたよ」

病み上がりで仕事は休み、趣味は本当。
職業はざっくり公務員。ってトコかな?

「お褒め頂き、光栄だな。で、何でこれ?」
「日頃の感謝の意を込めて…私がしたかった、から?」
「……」

上から見下ろす雪乃の穏やかな瞳からは、少しの照れと愛情が伝わって来る。

「それに寝室だと、狼さんに襲われてしまうので」
「毎日襲いたくなるほど、可愛いんですよ。オレの赤ずきんちゃんは」
「…景光、の?」
「うん、オレ専用。それから、その狼さんは何時でも何処でも襲うつもりだから、覚悟してて」


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