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*名探偵コナン* ILOVE… *諸伏景光*

第15章 *File.15*(R18)


「めちゃくちゃに愛したい。雪乃の心も身体も全部」
「……」
「オレの傍にいて、オレだけを愛して。これから先、ずっと」
「出逢った時からずっと、景光は私のたった一人の特別な人。代わりの人なんて誰もいないし、景光の代わりなんて誰にも出来ないの。この先、何があっても忘れないで。私の全てを満たして幸せに出来るのはこの世でたった一人、諸伏景光、貴方しかいないってこと」
「雪乃…」
「だから、不安にならないで。それから…」
「それから?」
「何があっても私の傍にいて、私だけを愛して。この先、ずっと」
「ああ。約束する」

それは何よりも大切な、キミの願い。
この世でたった一人、オレにしか叶えられない、たった一つの願い。
これから先、今回みたいなことがないとは言い切れない。それでもまた、必ずキミの元へ戻って来ると誓うよ。

「今はもう、物語の登場人物じゃない。覚えていて。私はこの世界で今を生きる諸伏景光を、愛してるの」
「……」
「同じ時間を過ごす度に、物語だけじゃ知ることが出来なかった景光をこの目で見られることが嬉しくて、景光に触れてもらえるのが夢みたいに幸せで。なのに、同時に切なくて苦しくて。それでもやっぱり好きになる気持ちは膨らむばかりで、自分ではもう止められなかったの」
「……だから、ずっと此処から出て行くと?」
「うん。私は何も持ってはいないし、景光に何もしてあげられないし、だからと言って、何も返すことも出来ないし、迷惑ばかりかけてるのが凄く辛くて哀しくて情けなくて。私はこの世界にいる間に、景光にこの想いを伝えるつもりは全くなかった。だったら、この気持ちに蓋をしまえばいい。いっそのこと、景光とは遠く離れて二度と逢えなくなる方が、景光と過ごした時間を全てを思い出に変えてしまう方が、ラクになれると思ったの」
「……」

オレに迷惑を掛けてしまっていると言う罪悪感から、此処を出て行きたかった。
そうしたら、必然的にオレと逢えなくなって、オレへの想いも断ち切れると思った。
出逢ったあの日から抱え込んだその想いは、日が経つに連れて少しずつ積み重なっていたんだ。
オレの恋人になった今でも、心の奥底に消えることなく残ってしまっている想い。



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