第15章 *File.15*(R18)
「ん……」
ヤバい。
これは墓穴を掘ったかもしれない。
「……っはぁ、ふっ……ぁ…」
触れるだけのキスから、深いものへと変える。
「ひ、景光?」
「誘惑されたから、責任とって」
「へっ?」
まだ裸のままの雪乃を抱き締めて、ゆっくりと押し倒す。
「シャワーは一緒に浴びたら時間を短縮出来る」
「そ、そういう問題じゃないっ」
「はいはい」
「ゔっ」
にっこり笑うと、本能のままに雪乃を抱いた。
「まだ、怒ってる?」
「だって、もう4時半!」
「大丈夫。サンドイッチを食べるぐらいの時間はあるよ」
「サンドイッチ?」
「さすがに空きっ腹では行けないだろう?身体にも悪い」
「作った、の?」
ドライヤーの音が響く中、こっちを振り返る。
「さっきね」
「ちゃんと、寝た?」
さっきまでは怒ってたのに、今はもう、オレの心配をしてくれてる。
「少しは。今晩はちゃんと寝るよ」
「……是非、その方向で宜しくお願いします」
「雪乃次第、かな?」
「また人の所為にするー」
「雪乃が可愛いのがいけない」
「景光だって、カッコ可愛いくせに」
ドライヤーを止めて、長い髪をブラシで梳かす。
艶のある、色素の薄い綺麗な髪。
「オレに誘惑されることは、ある?」
「あるに決まってる!」
「それは光栄だな。はい、終わったよ」
「ありがと」
髪が整って可愛く笑う雪乃の頭のてっぺんに、軽くキスを落とした。