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*名探偵コナン* ILOVE… *諸伏景光*

第15章 *File.15*(R18)


「はじめまして、だね」
「萩原、君?」
「いやー、諸伏に会えたのはいいけど、アイツ中々起きてくれなくてさ」
「ふふっ。さっき聞いたよ。凄く嬉しそうだった」
「ってか、実物は超可愛いじゃん!諸伏は幸せモノだねぇ」
「褒めても何もあげられないよ?」
「あら?信用してもらえない?」
「みんなの親友だもん。少しは信用してあげる」
「くっくく。覚悟を決めた女は逞しいな」
「全部、知ってるんだ?」
「よく分かんないけど、そうらしい」
「不思議」
「まあね。俺には君も不思議だけど」
「なんで?」
「何でって。アイツらの前に突然現れただけでもびっくりしたのに、君ときたら、人一倍責任感が強くて泣き虫で。なのに、自分の信念は絶対に曲げないから、何時も一人で突っ走って無茶してる。で、ヤロー共がみんな揃って大慌て」
「ぐっ」
「自覚はあるんだ?諸伏も苦労するな」
「褒めてない」
「まあね。だから、雪乃チャンが責任を感じて苦しまなくていいんだよ」
「えっ?」
「それを伝えたかったのに、肝心なトコでタイムリミットだもんな」
「は、萩原君?」
「最初で最後」
「じっ、陣平のマネしないっ!」
「アイツらが、君に惚れる理由がよく分かったわ」
「へっ?」

腕の中で赤くなった顔を上げて、キョトンとする。
ホント、罪深いお嬢さんだこと。

「おや、もうお別れか。思った以上に早いな」
「……っ」
「泣くのは無し。俺が諸伏に怒られる」

目の前の綺麗な目がうるうるしてきたから涙が溢れる前に釘を刺すと、グッと堪えてくれたようだ。

「起きたら伝えとく。萩原君はイイ男だったよって」
「そう言ってもらえると素直に嬉しいけど、後が怖いんじゃない?」

ああ見えて嫉妬深いの、よーく知ってるだろ?

「ふふっ。会いに来てくれて有難う。それから、もう一つお礼を言わないと」
「お礼?」

暢気に笑ってるけど絶対、諸伏に泣かされるぞ?
深〜い意味で!


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