第15章 *File.15*(R18)
「あっ、ン、やっ……ダ、メッ」
背中を反らす雪乃を支えつつ、右手で太腿を撫でながらショーツの中へ指を侵入させれば、そこはもう既に十分に濡れていた。
「ひ、景光っ」
「ん?」
力が入らない指先がオレの服を握り締め、直ぐ近い場所で視線が合った。
「っ!」
薄ら赤かった頬を更に真っ赤に染め上げて、ギュッと瞳を閉じる。
「?」
「…一緒に」
「に?」
恥ずかしげに震える声の続きは?
「…………イき、たい」
「!!」
全身がゾクリと震えた。
下着の中はもうはち切れそうなほど、膨張しているのに。
雪乃のナカに挿りたくて我慢を我慢で押し固めているのに、この展開は有り得ないだろ。
「何処で、覚えて来た?」
「ほえ?」
ダメだ。
完全に素、だ。
天然だ!
「苦情は一切聞かない」
「ん」
まだ半分蕩けた表情の雪乃を抱き上げて、寝室へと向かった。
「……」
あれから、お互いに何度果てたのか。
夜がとっくに明けてから、雪乃は気を失うように深い眠りに付いた。
良くも悪くもこれが初めてではない、けれど。
オレもこのまま微睡みたいのは山々だが、情事後のこの乱れ切った寝室の状況はいただけない。
「おやすみ」
ベッドの下に落ちている毛布と羽毛布団を雪乃に掛けてから、頬にキスをする。
片付けやら何やらは、シャワーを浴びた後だ。
「少しは眠れるな」
リビングに立ち寄り、部屋を暖めておく。
壁掛け時計で時間を確認してから、風呂場へと向かった。