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*名探偵コナン* ILOVE… *諸伏景光*

第15章 *File.15*(R18)


「らしいな」

大人の女性と言うよりはシンプルだけど、ナチュラルな可愛らしい感じに装飾された部屋に思わず笑みが洩れる。
雪乃のことは深いモヤにかかったままで、まだ何も思い出せない。
日々変わらず捜査官としての仕事をしながらも、焦るのは気持ちだけ。
だったら、彼女の部屋にある持ち物や装飾品に何かヒントはないか?と考えた。
女性の部屋に本人がいないところで勝手に侵入するのはどうかとここ数日かなり悩んだが、時間は待ってはくれない。
時間が経つにつれ、雪乃をゼロに任せておくのは危険だと、頭の中で警鐘音が鳴り響いて止まないと言う理由もある。
しばらく部屋を見回してから、部屋の中の引き出しの開け閉めを繰り返し、クローゼットの中の引き出しを手前に引くと、ポツンと置かれたそれ。

「これ、は?」

手に取って蓋を開けたら、中には想像していた物が入っていた。

「婚約指輪。だよな?」

ダイヤモンドが埋め込まれた指輪には、ネックレスのチェーンがついたまま。

「……」

雪乃は、意図的にこれを置いて行った。
このまま思い出せなかったらオレに返すつもりか、いやきっとオレに何も知らせないまま、自分で処分するつもりで。
指輪の裏側には、オレの名前と雪乃の名前が彫ってあった、から……ぐっ!

「うっ、うわぁあああっ!!」

雪乃!!
急に頭が割れるような痛みが走って、その余りにもの痛さに叫んだオレは頭を押さえて蹲ると、その場で気を失って倒れた。


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