第2章 ヴァンパイアパロ2
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「大丈夫だって、心配するようなこと何もないよ!」
「いーや、おめーの認識が甘いある。甘々あるよ。砂糖いれすぎある」
「女友達と一泊お泊まりするのに一体どんな危険があるって言うのよ!? 場所だって近いのに!」
「いいあるか? おめーはまだ半人前ある。自分の身を守るのも、行動に責任を持つのも、まだ全部できないのは自分がよーくわかってるはずある」
「……ぐっ、……この、過保護! 心配爺! ぎっくり腰!」
「なっ、ここ最近はぎっくり腰になってないあるよ!? ってどこ行くある!?」
「グレてやるーっ! 不良少女デビューしてやるーっ!!」
「ちょ、まっ待つあるーっ!! ……ゔっ゙!?」
――つまり、喧嘩をしたので家を飛び出してきたのだ。
背後でぎっくり腰音が聞こえた気がしたが「フンッ」なものだ。
しかし、通りをぶらついている内に、だんだん心配になってきた。
そろそろ帰ろうかというとき、
「お、じゃねーか!」
ギルベルトに出遭ってしまったのだった。