第2章 仕事開始
『別に今完璧である必要はないんじゃないかな。』
「え…。」
『ははっ。だから別に今は凡人でも全然いいってこと!
絵心さんも言ってるでしょ?"才能の原石"って。潔にも絶対的な長所が見つかると思うよ。』
そう言うと潔はうーんと考え込む。
「俺の長所…。」
『うん。さっきチームZの皆のこと身体能力が高くて自分より凄いって言ってたけど、人の良い所に気付けるって凄いことだよ、潔。でも他人だけじゃなくて、自分のことも知らないとね!』
「…俺自身…か。…ふう。ありがとう小城さん。
何か偶然だったけど、会えて良かった!俺なりに頑張ってみます!」
さっきまでの曇った表情は無くなって、爽やかな笑顔を見せる潔。
「ちょっと練習してきます!」
そしてそのままトレーニングフィールドへと向かって行った。
さて、
『…あなたも練習行くの?蜂楽』
「ありゃ?バレてた♪」
へへーっとニッコリ笑って壁に隠れてた蜂楽が出てきた。
「えー!何でわかったの?」
『実はちょっと髪の毛見えてた。』
「うそまっじ?」