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2022クリスマスワンドロ(金カム月島)

第1章 よいこにサンタは来るか



22時

1時間前にようやく【今から帰る】とチャットがあった

そこからだいたいの到着時間を計算して、食事を作ってテーブルをセットする
明日からは仕事なので、ゆっくりと夕食をするにはかなり遅い時間だが仕方無い

プレゼントは枕元に置いた
もちろん特別兵器のサンタのコスチュームも着た

鏡の前で出来映えを初めて確認する


「おお…これはエロい」


ワンピース形でありながら、キャミソールかつ丈が短くて露出が多い、それでいてスカート部分はふわふわと立体的で可愛い
棒立ちだと見えないが、振り返ったりしてスカートが翻ると、ふわふわのせいで隙間から付属のガーターベルトがチラ見えする


上もただのキャミソールではなく、肩の部分は太い赤のリボンだ
えっちなことをするには、リボンをほどかないといけないのが個人的に凄く良い、是非ほどいて欲しい


それを敢えて付属の、これまたふわふわで可愛いポンチョで隠す
しかし、しかしだ!このポンチョ前開きの為、谷間はしっかりと見える

エロい、エロいでぇ…チンポ先生ぇ


流石、コスプレ衣装にしては結構お高かっただけある
これならあの堅物能面坊主頭もイッパツよ

えっちな本でありがちの、玄関で彼が我慢できない、なんてことがあるかもしれない


「今夜こそ甘い夜を決めてやんよ!!」


その時、玄関でカチャリ、と鍵を開ける音がした
月島さんだ、と玄関まで小走りで向かう

到着すると、ちょうど扉が開いた


「おかえりなさー……あれ、月島さん」

「遅くなってすまん、ただいま」


待ち望んだ彼は、少し顔が赤かった
それは寒さによるそれでは無さそうであった

ふん、とアルコールの臭いが鼻を突く


「お酒呑んでますよね?」

「ああ、会社で少しだけな」

「もしかして、何か食べてきました?」


あ、やばい
普通に聞くつもりだったのに、声が予定よりもずっと低くなってしまった

不穏な空気を察した月島さんの顔が、しまった、と言った
無表情なようでいて、意外と感情が分かりやすい人だ


「いや、ケーキを少ししか食べていない
全然食えるぞ」

「……そうですか」


いったい彼は、クリスマスの日に誰とケーキを食べてきたのだろうか
彼の同僚は何人か知っているが、クリスマスだからとケーキを買ってくるとは思えなかった
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