第2章 カンタレラ
頭を撫でられて
時折名前を呼ばれ囁くんにゃ
「いい子だね··ヒヨシ」
その言葉を聞いてワシは嬉しくなる
それが理想なんじゃよ
それを言えないから、内緒にして
両脇に女子達に囲まれるのが当たり前になっていた
だから初めて女子に抱えられ寝かされ
看病をされ
ふっ
「だから··一緒に暮らしたい··んじゃ··彩華」
「目、覚めましたか?ヒヨシさん。今冷やしタオルを取り替えた所ですよ」
ぽー··
「彩華··」
「どうしました?」
「···膝枕してくれにゃいか··?手を握って、頭を撫でながら··名前を、呼んで。」
「もちろん。貴方の願いですから」
その後の記憶は曖昧じゃが
確かに膝枕されながら
優しく手を握って
頭を撫でられながら
名前を呼んでくれた