第9章 ゾンビの世界(白石、謙也)
「蔵ノ介達に手を出すんじゃねぇー!!!」
涼子は血まみれになりながら無理矢理体を動かし片手でチェーンソーを持ってゾンビの首目掛けて斬りかかった。
「ん゛あ゛ぁ゛ーーー!!」
ゾンビ「んぎゃー!!」
そしてゾンビの首が落ち涼子も倒れた。
「ハァハァ………」
白石「涼子っ!!……謙也、どないしよう!?」
謙也「とりあえず止血や!!」
白石「せやな!」
とりあえずシャツを脱いで涼子の傷口に当てた。でも血は止まる気配はない。
「もぅ…ダメだよ…。」
白石「何言っとんねん!?死んだらあかん!」
俺は弱気な涼子の手を握った。
謙也「せや!白石の為にも…死なんでくれ!」
「ハァハァ…もぅ…生きてないから………でも……この体も限界かな……心臓…やられたし……もぅ少しで…ただの死体になるしか…ないよ…。」
白石「そんな事言わんといて…俺、もぅお前と別れるんは嫌や…。」
「ごめん…蔵ノ介…大好きだったよ……。謙也…君…蔵ノ介の事…お願い…」
謙也「何言うとるんや!!別れの言葉言う余裕あるんならゾンビの再生能力でその傷早よ治せっちゅー話や!!」
白石「せやで!涼子…俺も涼子が大好きやから……頼むから死なんといて…。」
「ごめんね……あっ…あの時の光が……」
白石「えっ…?」
涼子の指差す方を見ると俺らが此処に来た時に見た光が見えた。そしてその光に包まれ気が付くと俺は何故か家の玄関に居た。