第2章 気になる先輩【ありさか】
「好きな人?あの花子がぁ!!??あんなに男の人に興味なかったのに!?」
『うへぇ、そ、そうなんだけど!さっき話してた先輩なんだけどありさか先輩って言う先輩なの!』
私の熱意に少し引き気味のあいかちゃん
人の好意ってここまで上がるんだなあと他人事のように考える
「まぁ、とりあえず熱意はわかった。でもあんたよく話せたね~ある程度仲良くならないと話せない花子が」
そう。私はある程度仲良くならないとコミュ障を発揮する
でもありさか先輩にはなかった
てかそれどころじゃなかった
『迷ってて焦ってそれどころじゃなかったって話する?』
「ほぉ....詳しく聞こうか」
そしてあいかちゃんとの対談会が始まった。
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ありさか先輩との運命的な出会いを果たしてからよく廊下で遭遇することが増えた
すれ違うたびに勇気を振り絞って話しかけているため最近では軽口を言い合えるほどの仲になった
おばあちゃん....天国で見てますか?私、こんなに大きくなったよ.....
「花子ってありさか先輩の連絡先知ってるの?」
『え』
あいかちゃんの発言で手に持っているいちごみるくの紙パックが滑り落ちるところだった
落としてしまえば全国のいちごみるくファンを敵に回すことになるだろう
「なに、まさか聞いてない?」
『うん』
そう答えると目元を抑えてあいかちゃんは大きくため息を零した
「それじゃあいつまで経っても進展はないぞ!いいの!?」
『よろしくない!!』
「じゃあ頑張って聞いてこい!!」
そんなノリで教室を出てありさか先輩の教室に来た
そこまではいい
そこからが問題なんだ
「ん、あれ花子ちゃんちゃう?」
明るい関西弁が聞こえ後ろを振り向くとパーカーのフードを目が見えないまで深くかぶった先輩が経っていた
『だるま先輩』
ありさか先輩とよくつるんでいるのを見る
あいかちゃんが「あの二人ってハッピーセットみたいだよね」と
確かになぁと思ったのとだるま先輩が羨ましいという気持ちのどちらも湧いて出てきた
「なんや、またありさかに用かー?」
『え、いや、まあそうっちゃそうなんですけど....』
「んは!ありさか大好きやな」