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【ヒロアカ】19Hzの瞳孔

第6章 USJ


取り敢えず第一段階はクリアかな。

死柄木と脳無を視界から外さないようにしながら、エマは少し安堵した。応急処置すらさせてもらえない相手だったら、この選択肢は悪手だった。


「お前、癒守エマだろ?」

「私はあなたに覚えがないのだけれど」

「あぁ…そうか…。あんたが」

皮膚が落ちるんじゃないかというくらい首を掻いていた手を、死柄木はぴたりと止めた。

「脳無、そいつは殺すな」

「何故…」


読めない。死柄木のそのワケが読めない。

彼はどうして私を知っていて、何故殺すなと言うのか。
否、今考えても結論は出ない。

それよりも殺さないのであれば、もしかするとラッキーかもしれない。かなり無理しても致命傷になる攻撃は飛んでこない。
時間稼ぎしたい自分としてはラッキー…、殺されない限り、自分は全快できる!


「オールマイトは諦めるが、アンタは連れて行く」

「…そう。きっとそれは骨が折れるよ」


エマがそう言った瞬間、死柄木はガクッと膝から崩れ落ちた。


「効いたね、筋弛緩薬」

「あ?お前いつ、」

いや、覚えがある。最初だ。
こいつの不意打ちで、脳無がどうなったのかに気を取られた。
その後に走った僅かな手の痛み……



「チッ‼︎脳無、そいつさっさと壊せ‼︎」

死柄木の癇癪を皮切りに、2人がぶつかる​─────‼︎



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