第6章 USJ
「今日のヒーロー基礎学だが…俺とオールマイト、そしてもう一人の3人体制で見ることになった。」
午後。今日は茄子の味噌汁がついた塩鯖定食を腹一杯食べて、凄まじい眠気がエマを襲っていた。
「ハーイ!なにするんですか⁈」
「災害水難なんでもござれ。人命救助訓練だ‼︎」
相澤先生がバン!と出したカードには、RESCUEと書かれている。
「レスキュー…今回も大変そうだな」と上鳴。
「ねー!」芦戸。
「バカおめー、これこそヒーローの本分だぜ⁈鳴るぜ!腕が‼︎」切島。
「水難なら私の独壇場、ケロケロ」蛙吹。
「おいまだ途中」と睨んだ相澤先生により、生徒たちの話し声は抹消された。
「今回、コスチュームの着用は各自の判断で構わない。中には活動を限定するコスチュームもあるだろうからな。
訓練場は少し離れた場所にあるからバスに乗っていく。
以上、準備開始」
エマはウトウトしながらも、コスチュームの入ったケースを撮りに行った。
まだクラスメートに具体的なことは話していないが、エマの個性には携帯血液と緊急用の造血剤がほぼ必須である。
「今日はやけに眠い…昨日夜更かししすぎたかな。」
安心して欲しい。
これから眠気が一瞬で吹き飛ぶ出来事が待っているのだからーー。